株式会社ユニロック

振動のプロフェッショナル、確かな技術

振動でお困りの際は、お気軽にご相談ください。

技術解説

振動のこと

1.身近な例(電車で本を読むには)

振動は、ある量が時間に対して繰り返し変化する現象です。身近にある振動現象には、振り子地震などがあります。また、電車に乗った時にも、いろいろな振動現象を感じます。それでは、電車に乗った時の振動を少し詳しく見てみると、どのようなものがあるでしょうか。
(1) 乗降の際に車体が傾き、また元の状態に戻るときにゆっくりとした揺れを感じます。これは電車の車体を支えるバネにより起こります。
(2) 電車が走ると、(1)のゆっくりとした揺れの中に、レールの継ぎ目や起伏による車輪走行時のリズミカルな揺れを感じます。
(3) その他に、車体に付属するコンプレッサーなどの電気設備から発生する、小刻みにブルブル震える振動があります。
この環境の中で座って本を読むことを考えます。
本の文字が読みにくいのは、振動のために自分の目と本を持つ手が一体にならず、目で文字を追えない現象が起こっているからです。
例えば、

うまく読めない例(1) 座席に背中をつけて、腕を縮めて脇を締め、さらに窓に頭をつけて本を読んでみます。目は頭からの振動を受け、文字をうまく読めません。

読みにくい例(2) 頭を窓から離すと、直接の要因がなくなりますが、まだ背中から振動が入り、縮めた腕に体から直接振動が入り、読みにくいときがあります。

すっきり読める例(3) 最も良い方法は、座席に浅く座り、背中を座席から離し、腕を伸ばして本を読むことです。振動は下半身には感じますが、目と手では障害になる振動低減され、すっきりと本が読めるようになります。

すっきりと本が読めるようになった理由は、それまで小刻みに揺れていた手の振動が、ゆっくりした揺れしか感じられなくなり、目で文字を追えるようになったからです。
これは腕を縮めて体を硬くしていたことで、背中から直接入っていた振動が手を小刻みに震わせていたのに対し、腕を伸ばしたときにはこの小刻みな振動が下半身だけから入るようになり、頭と手が、体の構造によるバネ効果により柔らかくなり、下半身から入る小刻みの振動はゆっくりした振動に変換されて、目で文字が追えるようになったのです。

2.もっと詳しい説明

これらの現象を、数式を使って説明してみます。
ある量を繰り返す振動は時間に対して次式で表されます。
X = A * sin(ωt) (μm)・・・(1)
ここで、
A : 振幅(μm)・・・振動波形の大きさ(最大値)を表わします。
f : 周波数(Hz)・・・1秒間に繰り返す波の数を表わします。
ω : 角周波数(rad)・・・ω=2πf
T : 周期(sec)・・・繰り返しの時間
周波数周期の関係は、T = 1/f
周波数0.5Hz → 周期2sec
1.0Hz → 周期1sec
2.0Hz → 周期0.5sec
周波数1Hzのときの(1)式を図で表すと、下図のようになります。

現象として、
 小刻みな振動周波数の高い振動
 ゆっくりした振動周波数の低い振動
のことです。
小刻みな振動はなぜ目で追えなくなるのか。それは小刻みな振動の方がゆっくりした振動よりも力が大きいことが原因です。
周波数と力の関係自分の手を使って簡単な実験をしてみましょう。握りこぶしをゆっくりと、30cmの幅で振ってみてください。
その振り幅を変えずに、小刻みにこぶしを振ろうとすると大きな力が必要になり、手首がくたびれてしまいます。

この振動現象を数式で表わします。
力F(N)は F = M * α(N) で表わされます。
ここで、
M : 質量(kg)
α : 加速度(m/s2)
加速度(acceleration)というのは車のアクセルで使われていることばで、この力は電車の発進、停止のときに進行方向に体に感じる慣性力というものです。
発進の時は正(+)の加速度をかけ、停止の時は負(-)の加速度をかけるといいます。力は加速度に比例します。
加速度は数式では α = (d2x/dt2)
(1)式の変位量Xの二階微分になります。
X = A * sin(ωt)より
α = (d2x/dt2) = -A * ω2 * sin(ωt) = -ω2 * X・・・(2)
絶対量でいえば、
加速度α = ω2 * 変位X = (2πf)2 * 変位X となり
変位(=握りこぶしの振れ幅)が一定であれば、周波数fが低い場合と比べて周波数fが高くなると、加速度量が大きくなることがわかります。
こぶしの質量Mは一定ですから同じ振り幅(変位)で周波数f(Hz)を高く(小刻みに)振ると、力がより多く必要となり手首がくたびれるのです。
つまり、振動の大きい電車内で本を読むためには、目と手に高い周波数振動を伝えないような体の構造によるバネ効果が必要になるのです。
電子顕微鏡像障害をなくすには、人体と同じようなやわらかいバネの構造を用いた除振システムを構築することが必要です。除振システムにより、高い周波数振動を、低い周波数振動に変換することで、電子顕微鏡像障害のない環境を作り上げることができます。

3.電子顕微鏡の場合

電子顕微鏡除振に話を移します。
電子顕微鏡は、電車内で人が感じる振動量よりはるかに小さい振動量(約1μm)で像障害を起こします。また、特に水平方向の振動量に影響されます。
電子顕微鏡の設置環境測定では変位量はμm、加速度量はcm/s2=Galで表わします。
これらの単位系を考慮すると②式を基に変位振幅A(μm)の変位量から、
加速度の絶対量α(Gal)は α = A*(2πf)2/104 (cm/s2=Gal)・・・(3)
と表わされます。
電子顕微鏡の設置環境測定結果における変位量データを加速度に換算すると下図のようになります。

変位量では8Hz以下が主成分ですが、加速度量ではそれらは小さくなり11~14Hzが主成分となります。振動量を評価する場合、変位でも加速度でもどちらも同じ振動量に違いはなく、どちらでも評価はできます。
しかし、電子顕微鏡周波数2Hz以上で約1μmの振動変位量でも像障害になる場合があります。そのため、設置環境測定では0~20Hzまでを変位量、0~200Hzまでを加速度量で評価することで、お客様の設置場所が電子顕微鏡の性能をフルに発揮できる場所であるかを評価できます。
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